すべての要件と前提条件を検討した結果、担当責任者は通信技術として比較的新しいLoRaWAN規格を選びました。この目的のために、照明器具には制御機器であるLuminaire Controller Unit (LCU)が装備されています。最新の照明器具は、Zhagaインターフェースを搭載したLCUを使用しています。ベースが利用できない場合は、スイッチング電子機器用ハウジングに直付け可能なLoRaWAN対応のユニバーサル制御ユニットが使用されます。どちらのバージョンも、データ送信にDali-2プロトコルを使用します。このようにして、単純なスイッチングコマンドに加えて、追加の動作データや診断データをLEDドライバと交換することができます。
ジャルディネッロ(Giardinello)のインテリジェントな街路照明 この自治体は、需要ベースの街路照明を使用することで最大80%のエネルギーを節約しています。
お客様情報
シチリア自治州のジャルディネッロ(Giardinello, Sicily)
一般家庭と同様、地方自治体もあらゆる種類のエネルギー消費量を削減し、コストを軽減できるよう努力しています。これは最終的に納税者の負担を軽減することを意図しています。これは、人口約2,300人のジャルディネッロ(Giardinello)というシチリアにある小さな町が、公共インフラ向けのスマートソリューションについて考える理由でありきっかけの1つでした。
課題
より効率的な街路照明
公共の建物、給水、廃棄などに加えて、街路照明も自治体で最も消費量の多いものの一つと言えます。そのため、ジャルディネッロ(Giardinello)では最近すでに照明をLED化しました。これに基づき、公共の街路照明の管理向けのより現代的かつデジタルなソリューションが導入されました。改装の目的は、さらなるエネルギー節約の可能性を持つ柔軟なコンセプトを作り出すことでした。さらに、各照明の状態も把握できる必要があります。もう一つの基準は、実績があり将来に備えたテクノロジを使用して、地方自治体が将来のプロジェクトで独立性を保つことができるという点でした。照明は安全性にも関わるため、それに応じてアプリケーションを設計し、保護する必要もありました。さまざまなタイプの照明器具(近代的/歴史的)が特に大きな課題となりました。
ソリューション:
個々の制御機器は、ルーティングを処理する中央コンポーネントと通信します。高品質の照明を確保し、接続されたすべての照明器具に到達するために、ジャルディネッロ(Giardinello)では3台のLoRaWANゲートウェイが使用されています。LCU(Luminaire Control Unit)は、最適な位置にあるゲートウェイにデータを送信します。このゲートウェイは、フィールドレベルとインターネットまたは統合モデムを備えたネットワークサーバ間の接続エレメントとして機能します。
上記のハードウェアコンポーネントの他に、シチリアの地方自治体では新たなソリューションとしてgrovez.io IoTプラットフォームを活用しています。このプロバイダーは、SaaS(Software-as-a-Service)の一部としてのソフトウェアサービスを使用するために、自社のサーバを提供します。街路照明オペレータは現在、制御室の従来の制御システムの代わりに、Smart Lighting ServiceをSaaSとして使用しています。これを行うには、アクセス権限を持つ従業員がウェブサーバ経由でログインします。その後、離れた場所から手動で街路照明を制御することができるようになります。最新のLEDテクノロジとLoRaWANベースの制御テクノロジを組み合わせることで、個々の照明器具を制御・診断することができるようになります。異常が発生した場合には、アラーム管理システムからユーザーに自動で通知されます。
照明管理ソフトウェア「Smart Lighting Service」を使用して、さまざまな調光レベルを設定することができます。これはエネルギー消費と照明器具の寿命に直接影響します。グループを形成して相互接続することで、エリア全体を簡単に管理することができます。町の一部の地域では省エネとコスト削減のために夜間照明を暗くしていますが、安全上の理由から100%点灯している地域もあります。
特長
- 要求ベースの照明によりエネルギーコストを80%節約
- Smart Lighting Serviceの活用によるITコストの削減
- 他の機能の中で特に、二重AES暗号化などによる安全なデータ転送
- 交通分野や環境分野などのさらなるセンサの統合の可能性
お問い合わせ先
製品
ポイント:
さらなるスマートアプリケーションの基盤としてのLoRaWANインフラ
プロジェクトが成功した後、ジャルディネッロ(Giardinello)の責任者は次のプロジェクトを考えています。初期のアイデアは、車両用交通センサの統合を中心に展開されており、将来的には、交通量に応じた適応型照明制御の信号基盤として使用される可能性があります。また、LoRaWAN対応センサに基づいた環境監視システムの構築も考えられます。
今後の発展や方針がどのようなものであれ、ジャルディネッロ(Giardinello)はすでに多くの大都市よりもずっとスマートであると言えるでしょう。