当社の従業員は、仕事の大半を自宅でリモートで行い、より良いワークライフバランスを実現する選択肢を与えられています。このようにフエニックス・コンタクトは、現在の仕事の世界における複雑性、統合、ネットワーキングに対応しています。グループ内の各企業は、派生を許容できます。一般的に該当する企業のフレームワークには、一般条件が定義されています。「チーム憲章(Team Charter)」も、各チームレベルでリモートワークの可能性について定義しています。
社会
フエニックス・コンタクトは既存の常識や普遍性を、最新テクノロジへの情熱と組み合わせます。当社社員の相互の交流は、信頼とパートナーシップに基づいています。従業員は相互評価と創造性を発揮する余地のある点が有名な環境で作業するため、自らのコミットメントを醸成します。このようにして当社は意志決定のサステナビリティや信頼の醸成を促進しています。
electronicaの展示会でWEEF(世界倫理的電子機器フォーラム(World Ethical Electronics Forum))から当社に授与された賞は、持続可能性の全体的な文脈を表したものといえるでしょう。フエニックス・コンタクトは自らの企業理念に基づき、従業員への対応、そしてもちろんお客様、パートナーへの対応についての基本原則を定義しました。これらの優れた労働条件や一般条件は、定期的に表彰の対象となっており、同時に当社の過去の業績、成長、将来へのコミットメントの要因にもなっています。
当社で働く
フエニックス・コンタクトは家族経営企業として、公平で社会的な交流、および従業員の身体的、精神的健康に重きを置いています。ここでは、当社のソーシャルカウンセリングサービスやさまざまなケアサービスがサポートを提供します。フエニックス・コンタクトは従業員が快適に感じ仕事を楽しめる職場条件と環境を提供するために尽力しています。これには、従業員の日、コアタイムのないフレックスタイム制、ドイツの正規従業員に対する年間30日の休暇、労働基準法が適用される従業員に対する休暇に加えた日常的な残業時間の削減可能性なども含まれます。従業員が柔軟にワークライフバランスを達成するのを手助けすることは、世界的に見ても当社にとって優先度の高い事項です。
ドイツの拠点の大半で労働協約が締結されており、それぞれにおいて比較的良い労働条件が提示されています。また、多数の企業協定により、従業員が法定よりも良い条件を享受できることを確保しています。地域レベルの労使協議会に加えて、グループの労使協議会も設立されています。
コミュニケーションにおいては透明性、情報の流れ、参加が重要な要素とみなされており、信頼の文化に寄与しています。従業員は通常のコミュニケーションや情報を通じて仕事への関与を確保され、イントラネット、社内報、通知等によって最新のニュース、トピック、サービスについても常に情報を受け取っています。
定年を迎えた際に従業員に年金を提供することは、フエニックス・コンタクトにとって重要です。退職後も標準的な生活を維持するため、フエニックス・コンタクトは直接保険、福利厚生基金、および従来型の貯蓄協定への支払いというオプションを提供しています。
フエニックス・コンタクトは、包括的労働協約またはこれに相当する福利厚生制度が適用される拠点では、標準以上の福利厚生を提供しています。パートタイム従業員は労働時間に比例して、すべての福利厚生制度を享受できます。退職手当、休暇手当、クリスマスのボーナスなどの包括的労働協約の対象となる福利厚生は、臨時従業員については異なる可能性があります。
フエニックス・コンタクトは2022年に再び、ドイツにおけるトップ雇用主の1つとなりました。19位にランクインした当社は、ドイツのトップ20雇用主の1社となりました。当社のハイブリッドなリーダーシップのコンセプトは、Top Employers Instituteに影響を与えた要素のうちの1つに過ぎません。
従業員の能力開発
就職活動に成功し、新しいキャリアを歩み始めた新入社員の頭には、予想、好奇心、そしてもちろん、多くの疑問も渦巻いていることでしょう。フエニックス・コンタクトは新入社員がグループにおいて可能な限り円滑に業務を開始できるよう尽力しています。ドイツでは「Onboarding Journey」が開発されました。これは新入社員が徐々にフエニックス・コンタクトについて知っていき、当初から社内ネットワークをきちんと構築できるようにするためのマルチメディアコンセプトです。また、マネージャーやチームによる個別トレーニングを補足する内容でもあります。このコンセプトの素晴らしいところは、フエニックス・コンタクトグループの多くの企業において、この「Journey」が「preboarding」により、実際には作業初日よりはるかに前から開始されるところです。
テクノロジ企業で未来志向の会社として、フエニックス・コンタクトが自らの企業目標を達成する上で基本となるのは十分にトレーニングを受けた従業員であるため、当社における基本トレーニングと応用トレーニングは、長い伝統を有しています。特に電子機器、オートメーション・テクノロジ、デジタル化といった分野では、テクノロジが常に進化しているため、知識や技能を継続的に向上させる必要があります。ドイツのすべてのグループ企業では、定期的なパフォーマンスレビューを実施しています。
10以上の専門職に対し設けられている当社独自の実習制度は、1950年代に開始されました。1980年代末からは、社内スタッフ能力開発制度により、さらに広範な社内特別トレーニングプログラムが提供されるようになりました。2016年以来、トレーニングセンターは研修生のワークショップ、セミナーおよびトレーニング室、コワーキングスペースの中心となっています。提供されている学習プログラムは、将来の要件に適合するよう継続的に調整されています。ドイツにおける研修生とデュアルスタディプログラムの職業訓練生の数は、過去2年間でほぼ2倍に増加しています。
LinkedInラーニング(LinkedIn Learning)では、世界中で16,000超のコンテンツモジュールを持つ追加のデジタル学習プログラムを提供しています。 個別の課題について勤務時間中に使用することも、プロフェッショナルな環境でさらなるトレーニングとして使用することもできます。
フエニックス・コンタクトでは、研修生やデュアルスタディプログラムの職業訓練性に対し、自動化された製造環境においてもパイロットプロジェクトを通じて既成概念にとらわれずに考え、クリエイティブであることを奨励しています。一例がCONTACTlessインターンシップです。コロナ過の困難な状況でも可能なインターンシップと見なされた制度で、2021年9月のTrendenceコンテストで賞を受賞しました。
2006年以来、フエニックス・コンタクトの研修生やデュアルスタディプログラムの職業訓練生は、高校生向けインターンシップや若者向けキャリア指導方法などを通じ、自らの事業分野を自分で管理してきました。研修生は実践的な方法でサステナビリティのトピックについて説明を受け、個別のSDGsのトピックに取り組み、結果を経営陣にプレゼンテーションできます。
伝統的な実習制度やデュアルスタディプログラムに加えて、「gap years」形式の若い人向けのオリエンテーションプログラムから「Connections」などのスペシャリスト向けトレーニングプログラムまで、学習者向けに多数のプログラムが用意されています。すべてのプログラムにおいて、共通スレッドは常に「connections」です。これはフエニックス・コンタクトが例えば「Leadership Weeks」などにより国際的に実施しているものです。本社や海外拠点のマネージャーや従業員が一緒にこれを運用しています。
ダイバーシティ&インクルージョン
フエニックス・コンタクトの企業文化、特にお互いに信頼を持って対話を行うことや、お互いを評価すること、すべての従業員を公平に扱うことは、最も重要な価値観です。フエニックス・コンタクトの企業の価値観と行動規範は、ダイバーシティや機会均等を推進し、差別に対して行動する上での会社全体のガイドラインとなります。
ジェンダーなどの個人的な特徴に関わらず、同じ職業プロファイルに対しては同一賃金を支払っています。従業員には、暴力について報告するさまざまな選択肢が与えられています。ドイツのすべての拠点において、AGGオフィサー(AGG:一般平等待遇法(General Equal Treatment Act))が従業員の相談窓口として配置されています。その他の相談先には、マネージャー、地域の労使協議会、人事部門のエキスパートなどがあります。
女性の技術的専門職を奨励するためのネットワークも設けられ、グループ経営陣によって支援されています。こうしたネットワークにより、フエニックス・コンタクトは現代の仕事の世界においてさらに発展するための貴重な促進力を提供しており、何よりも幼稚園や学校における技術的知識の教育に尽力しています。また、当社はテクノロジに対する熱意を育み、「Girls Day」などのアクション・デーに参加することで旧式のロールモデルを刷新し、学校における技術的内容の教育方法を策定する手伝いをしたいと考えています。
フエニックス・コンタクトでは、55以上の国々で20,000名を超す従業員が働いています。こうした国のダイバーシティは、フエニックス・コンタクトのオープンな企業文化の反映であり、文化、ジェンダー、人生経験、年齢の違いによるダイバーシティが重要視されています。
それだけではなく、フエニックス・コンタクトのドイツの拠点では56もの様々な国出身のスタッフが採用されています。ドイツにおける従業員の7%は重度の障害を抱えた人々です。
フエニックス・コンタクトは従業員の才能、態度、特徴、および個性を強みとしてとらえています。ダイバーシティは革新的な強みを助長する、企業の成功への重要な要素とみなされます。当社は新入社員を魅了し、能力を開発し、会社にとどめることでダイバーシティを歓迎し、潜在能力の障壁を軽減するため、継続的に使用する工具や計器をレビューしています。
従業員はダイバーシティについての自らの考え方をグループ内で共有し、貢献できることは何かの要点を把握することで、イニシアティブに参加します。フエニックス・コンタクトは、グローバルな「Leadership Weeks」の一環として2022年に初めて管理職用のダイバーシティモジュールを共同開発し、世界中のマネージャー向けにこれを実施しました。
労働安全衛生
技術的および組織的な事故を防止するためリスクを最小化する方法が考案され、継続的に監視されています。潜在的な危険の特定と評価、および適切な方法の導入によって、社内の作業によって従業員が危険にさらされないことを確保しています。
グループ全体の基本条件の標準セットを用意することで、すべての製造拠点が法的要件に準拠し、すべての標準が実施されることを確保しています。
当社施設で働くサービス提供業者は、安全条件についての特別指示とトレーニングを受けます。職場における潜在的な健康上の危険を特定するためのプロセスも、世界全体で実施されています。
当社は2004年以来、会社が支援するスポーツプログラムを提供することで運動や健康な活動を支援しています。また、2022年初頭から社員のフィットネスについてWellpassネットワークと協力しています。さまざまなスポーツグループもあり、海外子会社でも社内でスポーツを楽しむ機会が提供されています。
水上競技から球技、アーチェリー、マラソングループ、サイクリング、グライダーなど、さまざまなプログラムが用意されています。当社のスポーツグループは、従業員が空き時間にボランティアで運営しています。また、会社自体もマラソンやスポーツイベントへの参加をサポートしています。国際トーナメントも定期的に開催されます。
健康保険会社と協力して、毎年「health days」が数か所の拠点で開催され、その年ごとのトピックが取り上げられています。ブロムベルク(Blomberg)の本社では、休憩時間にヨガ教室に参加することも可能です。
労働安全衛生のすべての側面について、コンサルティング時間が提供されています(デジタル形式もあり)。
2022年以来、ドイツの従業員は社内の産業医およびブロムベルク(Blomberg)の会社専門医に接触することができるようになっています。
社会へのコミットメント
フエニックス・コンタクトは自己資金による堅実な成長により、安定した仕事を生み出すことで社会的責任を果たしています。当社は工場内に対し責任を持つだけではなく、慈善イニシアティブを支援し、芸術、文化、スポーツを促進するスポンサー活動を行うことで、社会に対しても責任を果たしています。
当社は国内外で、教育訓練、ビジネス、社交、政治においてパートナーと連携し、若者をテクノロジの世界に誘い、このトピックに対する当社の熱意を共有しています。当社が毎年贈る、2023年に導入された「Inventors(発明家)」賞は、従業員のイノベーションの能力を表彰するものです。
フエニックス・コンタクトはネットワークのメンバーであり、独自のイニシアティブを開始しています。また当社は、コンペを開催したり、教育プロジェクトに参加したりもしています。フエニックス・コンタクトは教育部門のメディアの発展に携わっており、知識を利用できるように働きかけています。さらに、世界中でそれぞれの地域のイニシアティブが実施されています。
フエニックス・コンタクト公益信託が資金提供する各種プロジェクトは、自分のプロジェクトに対する資金提供の方法を探す科学者や、科学的な興味を有する一般市民に注目しています。
この財団の理念は、トピックが定義され、時間の制限がある自然科学や技術科学分野のプロジェクトや研究を支援することです。公益信託は2007年以来、アプライドサイエンス(Applied Sciences)のオストヴェストファーレン・リッペ(Ostwestfalen Lippe)大学における産業向け情報技術委員会(Institute for Industrial Information Technology:inIT)で 企業研究の分野に関与してきました。
公益信託は電気エンジニアリングや工作機械における博士課程への奨学金を提供することで個別スポンサーシップへの関与を継続します。「越境研究プログラム(Cross Border Studies Program)」による国際会議の支援も、公益信託にとって重要です。
xplore Technology Awardは、20年以上にわたり開催され、フエニックス・コンタクトのDNAに深く根付いている国際的なテクノロジ・教育部門のコンペです。見習い、学生、研修生、若手のプロフェッショナルがさまざまな課題に対する技術的ソリューションを考案します。優秀賞の受賞に加えて、受賞者には大勢のエキスパートたちに対し自分の自動化ソリューションをプレゼンする機会が与えられます。
フエニックス・コンタクトは若い才能の奨励をコミュニティプロジェクトと考えています。若い才能を奨励する方法の1つはStudienfonds OWL財団が提供する、5つの大学が参画するドイツでも独特な協力プロジェクトです。フエニックス・コンタクトが提供する資金支援は、「Deutschlandstipendium」奨学金に集中しています。資金支援と共に、フエニックス・コンタクトは無形の支援を提供することでプロジェクトに参加しています。
ILO労働基準を明確に含む行動規範が、フエニックス・コンタクトグループ全体に適用されています。また、世界中のすべての子会社は、サプライチェーンデューデリジェンス法に準拠してすべての注意義務を順守するプロセスに含まれています。ポリシーステートメントが適用されます。