用途

用途

ワイヤレスは場所を選ばない

さまざまな要件:動的なアプリケーション、長距離、過酷な環境条件。

Industrial Wirelessを用いたFA

プロセス最適化や柔軟性の向上、機器およびシステムの性能の改善を背景として、回転体系やモバイル機器システムにまで自動化の範囲が広がっています。

また機器やシステムの構造はコンパクト化や複雑化が進んでおり通信の必要性も増えています。この課題にワイヤレス通信ソリューションを使用せずに取り組むのは実用的でもなければ経済的でもありません。

ここでは生産オートメーションの例をいくつか紹介します。

Industrial Wirelessを用いたFA

リモートメンテナンスが必要な分散制御システム、インテリジェント駆動制御システム、センサシステムを回転する機器やモバイル機器のシステムで使用することが増えています。基本要件となるのが高性能であり特に重要なのは透過的なEthernet通信です。

通常使用されているコレクタ線によるEthernet通信は実用的ではありません。このためこのアプリケーションではワイヤレスLANやBluetoothによるEthernet通信を使用することが多くなっています。

自動車製造でも材料フローでも倉庫管理でも、モバイルフックを誘導して必要な部品を作業台や倉庫の間で搬送することがよくあります。セントラルコントローラと移動フックの間は長い間コレクタ線でシリアルデータ伝送してきましたが、伝送速度がわずか数kbpsと低速なため現在では限界に近づいています。

現在このようなアプリケーションの多くが摩耗フリーの高速ワイヤレスLAN接続による通信に置き換わりつつあります。特殊な漏れ波ケーブルアンテナが軌道に沿って敷設されており、安定性と信頼性のある通信を可能にしています。

自律輸送システム、倉庫への定期往復、システムで独立して移動する搬送システムで材料搬送の柔軟性と効率が向上します。特長は連続的に変化する最新生産システムの要件と条件に簡単に適応できることです。自律システムとの通信が実現できるのはワイヤレスシステムだけです。

アプリケーションによっては広いエリアをカバーするモバイル輸送システムを100点以上ネットワークに組み込む必要があります。このようなアプリケーションが実現できるのは高性能のWLANネットワークを用いる場合だけです。ネットワークのさまざまなWLANアクセスポイントの間をWLANクライアントですばやく確実にローミングさせることが稼働を止めないための基本条件です。このためフエニックス・コンタクトのワイヤレスWLANは高速ローミング向けに特別に最適化されています。

多くの大型倉庫では技術面やコスト面からすでに光伝送システムに代わってワイヤレス通信が使用されています。複数のスタッカクレーンが1本のレールで稼働するようなより複雑なアプリケーションでは多くの場合ワイヤレス通信だけが実用的なソリューションです。

スタッカクレーンには問題の原因を分析するためのビデオカメラも搭載されています。このようなアプリケーションでは高速データ通信が必要不可欠です。単純なコントローラ通信であればBluetoothソリューションで十分ですが、高いデータ速度が必要な場合はワイヤレスLANを実装する必要があります。

現在ではクレーンシステムが生産または倉庫管理システムに組み込まれており完全自動化で制御されています。この場合の基本必須条件はシグナルの機能安全通信です。

機能安全クレーンアプリケーションはBluetoothを経由したPROFIsafeまたはSafetyBridgeソリューションの範囲内で簡単・確実に実現できます。クレーン群などさらに複雑なアプリケーションでは主にWLANシステムが使用されます。

高速で回転する機器に自動部品を確実に組み込むのは極めて難しく、特にPROFINETまたはEtherNet/IP™通信と連携させる場合の難易度は非常に高くなります。パレット梱包機の回転リングは1分間に60回パレットの周囲を回転してフィルムで梱包します。

ケーブル巻取り機の回転速度は200 rpmを超えます。しかしどのワイヤレステクノロジを使用してもこの高速動作でワイヤレス伝送の信頼性に影響が及ぶことはありません。制御盤のコントローラと回転リングの駆動装置やI/Oステーションとのワイヤレス通信は摩耗フリーで、長期信頼性のある動作が可能です。

プライベートドメインでは今やタブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスが主流となっています。産業用ユーザーは操作性やグラフィックデザインの面で大きな期待を持ち始めています。そこで機器やシステムとの通信、データ収集、診断、メンテナンス、起動、さらにはプログラミングや操作にもスマートフォンやタブレットを使用する傾向が強くなっています。

ここでもセキュリティが重要な役割を果たします。そこで産業用ワイヤレスシステムは特別なセキュリティ要件を満たす必要があります。フエニックス・コンタクトのWLAN 5100産業用ワイヤレスLANアクセスポイントには機器やネットワークを保護するセキュリティ機能が搭載されています。

インフラ

インフラシステムには数十年にわたって開発されてきた複雑なシステム構造があることが多く、多数の分散リモート部品が接続されています。このため通信構造は通常極めて不均一で最新の要件に適合しないことがよくあります。

しかし残量、ポンプ出力、流量など、リモートシステム部品に記録して制御室に信頼性をもって伝送する必要がある測定値や動作通知が増えています。産業用ワイヤレスシステムを使用すればこうした課題を簡単に効率的に解決できます。

インフラ

上下水処理システムには中央システムから数十km離れた場所にポンプ場や昇圧場が設置されていることがよくあります。温度や水位などのセンサデータを現場で記録してセンターや制御室に伝送する必要があります。多くの場合、現場で記録したデータを制御室に実用的にあるいは低コストで伝送できるのは長距離をカバーしたり到達するのが難しい地形でも使用できるワイヤレスソリューションを利用する場合だけです。

しかしワイヤレスLANやBluetoothなどの標準ワイヤレステクノロジは長距離に対応できません。Trusted Wireless 2.0ワイヤレステクノロジはこのようなアプリケーションのために特別に開発されました。データや測定値を数km先まで伝送でき調整可能なデータ速度でアプリケーションに柔軟に対応できます。ワイヤレスシステムを中継局として使用すればさらに範囲を拡大できます。

パイプラインネットワークをできるだけ摩耗させずに運用するには流速と圧力差を最適に設定する必要があります。またパイプラインに沿ってプロセスデータを一定間隔で記録して遠隔制御システムに伝送する必要があります。

測定値を制御室に伝送するにはワイヤレスソリューションが必要です。長いパイプラインは中継局をライン構造でつないでTrusted Wireless 2.0で簡単に監視できます。

下水処理場で記録して監視する必要がある測定データが増えています。一例が沈殿槽のスラッジレベルです。スラッジレベルを測定するために回転するスクレーパブリッジに処理プローブが直接取り付けられています。コレクタ線コンタクトで測定値を伝送する場合は集中的なメンテナンスが必要で障害も発生しやすいため、すでに多くの下水処理場でワイヤレス通信による伝送に置き換わりつつあります。要件と伝送距離に応じてBluetoothまたはTrusted Wireless 2.0をベースにしたワイヤレスソリューションが役に立ちます。

発電所のオペレータには冷却水の取水量と排水量およびその温度を記録することが求められています。このため測定点が敷地内に分散しています 測定値は処理と記録のために中央制御室に伝送する必要があります。

データは分散している建屋の収集端末に送信され、その後コントロールセンターに転送されます。ワイヤレス伝送の必須条件は数kmの距離、拡張の容易性、フェールセーフなメッシュネットワークです。このアプリケーションはTrusted Wireless 2.0で簡単に実現できます。

エネルギー管理の重要性が高まっており、現在ではコストの主要因となっています。これは特にエネルギー集約的に操業している鉄鋼および化学産業に当てはまります。エネルギー管理システムを使用すればエネルギーコストを大幅に減少できます。エネルギー消費を的を絞って制御するために、機器やシステムの大量の変数を中央と現場でネットワーク対応のエネルギーメーターによって記録する必要があります。

多くの場合既存のシステムには適切なインフラがなく、新しくする必要があります。データ収集場所が遠かったりアクセスが難しい場所であればワイヤレスネットワークを使用する必要があります。通信要件によってはワイヤレスLANが、RS-485通信による大規模システムであればTrusted Wireless 2.0が理想的です。

高性能Ethernetネットワークは産業用システムの通信バックボーンです。しかしすべての分散システム部品をケーブル接続でネットワークに組み込むことはできません。高コストであったり、ステーションとステーションの間に私有地や簡単に近づけない場所があってケーブルを敷設するのが事実上不可能なことが多いからです。

このような場合は高性能WLAN無線リンクをセットアップして最大300 Mbpsのデータ伝送を実現できます。見通し距離と適切な高さがあれば、1,000 mまでは比較的簡単に高速接続を実現できます。状態シグナルやシリアルデータはTrusted Wireless 2.0の無線リンクで数km先まで伝送できます。

油田には個別に動作する分散ポンプで構成されるシステムがあります。ポンプ場同士は数km離れていることがよくあります。ネットワークケーブルは配線されておらずGSMネットワークもないことがほとんどです。以前は従業員がポンプとポンプの間を移動して現場でデータを確認していました。

このため高速で低コストの診断と効率的なモニタリングが行えるように油田をデジタル化する(デジタル油田にする)傾向が出てきました。ステーションから伝送されるべての測定値とシグナルは離れた場所にある制御室で定期的に収集して表示されます。このとき信頼性のあるシグナル伝送が絶対に欠かせません。ポンプ場では高度に動的なプロセスを使用していないため速度はあまり考慮する必要がありません。

Trusted Wireless 2.0テクノロジは特にこのような産業課題のために開発されており、中継局機能と自己修復型メッシュ構造でさまざまなステーションと制御室の間でのデータ伝送に理想的です。

一部の国ではオペレータが風力発電機の警告灯の強度を表示レベルに応じて制御することができます。ウィンドパークの火災警報システム間もワイヤレスで通信できます。Trusted Wireless 2.0ワイヤレステクノロジは複数の風力発電機間での効率的で信頼性のあるシグナル伝送を保証します。

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