Bluetoothのロゴ

ケーブルと同様に信頼性が高い

厳しい産業条件下で制御データをすばやく確実に送信する必要がある場合、Bluetoothは理想的な無線技術となります。Bluetoothの特別な動作モードで、非常に信頼性が高く堅牢な無線接続を確立することができ、設定もすばやく簡単に行うことができます。ほとんどのBluetoothアプリケーションでは、単にそれをオンに切り替えるだけで使用できます。そしてこれは、何年にもわたり、既に何千件ものアプリケーションで行われてきたことです。このため、Bluetoothは、特に工作機械やシステム製造の分野において、イーサネットやPROFINETデータ、ならびにI/O信号を動作中または回転中の機械部品に伝送するための確立された通信ソリューションとなりました。

特長特長

  • 信頼性が高く堅牢な無線通信
  • すばやく簡単な設定
  • 複数の無線パスを干渉することなく並列で動作可能
  • WLAN 802.11との非常に良好な共存関係

困難な条件で制御データをすばやく簡単に転送

Bluetoothは主としてモバイル通信分野とコンピュータのアクセサリで使用する無線技術です。とはいえBluetoothにも産業用オートメーションネットワークで使用できる優れた機能があります。

このためBluetoothは工作機械やシステム製造の分野で通信ソリューションとしての地位を確立しました。EthernetおよびPROFINETのデータあるいはI/Oシグナルをモバイルや回転している機器の部品に転送するのに特に適しています。Bluetoothは国際規格IEEE 802.15.1をベースにしており、世界中で利用可能な2.4 GHz ISM帯で動作します。

信頼性のある堅牢なワイヤレス接続を簡単に実現

Bluetoothの特長は極めて堅牢なワイヤレス通信で、過酷な産業条件でも確実に動作します。これはデータが周波数ホッピング方式で転送されるためで、転送チャネルはデータを伝送するたびに変更されます。これは1秒間に最大1,600回起こります。79の伝送チャネルを持つこのチャネル冗長性によりBluetoothは周波数帯域での干渉に極めて強力です。

つまりBluetoothで極めて信頼性の高い無線接続を簡単に確立できるわけで、安全な通信(PROFIsafe、SafetyBridgeなど)には特に欠かすことができません。 フエニックス・コンタクトのBluetoothモジュールはさらに簡素化されており、ボタンに触れるだけで通信することができます。

トポロジ:一般的なBluetoothネットワーク構造

一般的なBluetoothネットワーク構造

複数のワイヤレスパスを並列で動作可能

Bluetoothはデバイスの台数が少ない小規模でスタティックなワイヤレスネットワークアプリケーションに特に適しています。一般的なBluetoothネットワークにはシンプルなポイントツーポイントアプリケーションや7台までのデバイスをスタートポロジで接続する小規模ネットワークが含まれます。

このテクノロジでは複数のこのようなアプリケーションを干渉することなく並列で動かすことができます。この点がBluetoothと無線LANは大きく異なります。WLANは数台の最大で大規模ネットワークをセットアップできますが、並列で動かすことができるのはごくわずかのネットワークにとどまります。

WLANとうまく共存

BluetoothとWLANは、どちらも2.4 GHz周波数帯で動作します。これは衝突(干渉)と相互干渉があらかじめ設定されていることを意味します。

AFHとブラックチャネルリストによるBluetoothと無線LANの共存の図解

AFHとブラックチャネルリストでBluetoothと無線LANがうまく共存

このようにBluetoothは、優れた自動共存メカニズムであるAdaptive Frequency Hopping(AFH)を備えています。AFHは10 ~ 15%を超えるメディア占有率でWLANシステムを検出し、WLANが占有するチャネルが使用されないように自動的に除外します。

最初から干渉を除外して効率的な周波数プランニングを可能にするために、フエニックス・コンタクトの産業用BluetoothモジュールでWLANに割り当てられたチャネルを3つまで手動で分離できます。 このときBluetoothモジュールはWLANチャネルで使用されていない周波数帯域のデータだけを伝送しWLANと干渉しません。

アプリケーション例 産業用Bluetoothの一般的なアプリケーション分野

水上のオートメーションステーション
高速回転システム
製造施設内のBluetooth機器との通信
産業用クレーン
水上のオートメーションステーション

信頼性の高い無線の制御通信は、200 mの距離まで可能です。

高速回転システム

急速に回転するオートメーションステーションとの確実な通信(例:ケーブル巻線機)は、Bluetoothなら問題ありません。

製造施設内のBluetooth機器との通信

BluetoothとPANプロファイルは互換性があるため、PANプロファイル付きの他のBluetooth機器(例:バーコードスキャナ)も、BT EPAを介してイーサネットネットワークに接続することができます。

産業用クレーン

Bluetoothは、過酷な産業条件下において、無線で堅牢かつ信頼性の高い制御データの通信を可能にします。