生産を停止せずにエネルギー効率を向上 – Boehringer Ingelheim社はスマートエネルギー分析で消費量を削減しています。
Boehringer Ingelheim社 – 1885年以来イノベーションと責任を追及
Boehringer Ingelheim社は、研究志向型製薬会社の世界大手企業の中の1社です。1885年の創業以来、家族経営のもと、現在および将来の世代のために、イノベーションを通じて医療の真の進歩を追求し続けています。同社には53,000人を超える従業員が在籍し、人用医薬品、動物医療、バイオ医薬品の各分野で活躍しています。また、持続可能性と、企業全体における責任ある資源の活用は、同社の重要な取り組みのひとつです。
高いエネルギー消費と厳格な生産要件が両立
Boehringer Ingelheim社は吸入カートリッジの製造プロセスにおいて、漏れ試験用に特別な真空ポンプを使用しています。無負荷状態でも、総出力55 kWの10台のポンプが高水準のエネルギーを消費します。また、法的要件により、既存の試験システムの改造や、進行中の生産工程の中断はできません。目標：認証済みのプロセスに干渉することなく、実環境下で正確なエネルギー要件を分析すること。
非接触式の測定
フエニックス・コンタクトと協力して、Boehringer Ingelheim社は稼働中に非接触式でエネルギーを記録するためのインテリジェントなソリューションを開発しました。
- リアルタイム測定：EMproシリーズのエネルギー計測ユニットは、ケーブルに巻き付けられたクランプを通じて、現在の消費データを記録します - 電気設備に手を加える必要はありません。
- PLCnext Technologyによるデータ評価：オープンなPLCnext Technologyオートメーションシステムと組み合わせたEPC 1522 エッジ機器により、分析を行います。
- シームレスな統合：ソリューションは制御盤で個別に設置され、既存の230 V電源を使用するため、稼働中の運転に影響しません。
PLCnextエコシステムのオープン性により、既存および将来のテクノロジやプロトコル、たとえばNode-RED、Modbus、MQTTなどを柔軟に統合できます。
特長
- 15分経過した後のインテリジェントな待機制御により、10%のエネルギー削減
- 生産の中断や、試験システムの変更は不要
- 漏れや過大仕様のポンプの発見による、さらなる最適化の可能性
- 新しいツールの組込みや拡張が簡単な、オープンで未来志向のシステム
- 信頼できるプロジェクトパートナー：フエニックス・コンタクトは産業における深い専門知識、迅速なプロジェクト実行力、そして対等な立場でのパートナーシップに基づく協力体制が魅力の企業です。
持続可能な生産への道を進むBoehringer Ingelheim社
Boehringer Ingelheim社では、共同で実施したエネルギー需要分析により、エネルギーを直接10%節約できた上に、さらなる最適化の可能性も特定することができました。特筆すべきは、多大な注意を払う必要のあるプロセスを邪魔することなくソリューションが実装され、すべての医薬品要件を満たしている点です。Boehringer Ingelheim社は、パートナーのフエニックス・コンタクトと共同で、PLCnext Technologyのオープン性を活用することにより、2030年までのエネルギー削減および炭素排出削減という意欲的な目標の達成に向けて、理想的な体制を整えています。
お問い合わせ先
