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動作原理

雷電流の測定方法は? サージ電圧が発生するしくみとは? サージ電圧がシステムや装置に入り込む仕組みとは? このような疑問をお持ちになると思います。ここでは雷電流の検出について詳しく説明します。

測定部の構造

測定部は両端に偏光子つまり偏光フィルタを装着した透明の媒質(絶縁体)で構成されています。測定部は引下げ導線の電流方向に対して90度の位置にあります。こうすれば測定部の光波が引下げ導線のサージ電流の磁場と並行に伝播します。

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偏光子

直線偏光子  

直線偏光子

偏光子つまり偏光フィルタは偏光を生じさせる光学エレメントです。偏光は電磁波の吸収や分光で起こり、直線偏光、楕円偏光、円偏光に分けることができます。ここではファラデー効果を利用するために光を直線的に偏光させます。つまり直線偏光の光だけが偏光フィルタを通過します。

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偏光面の磁気効果

偏光面の磁気効果  

偏光面の磁気効果

光波は絶縁体の電子を振動させます。絶縁体の電子は磁場により動きが変わります。これが光の偏光面に影響を与えます。原則的に偏光面はどの方向にも回転できます。

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LM-Sの磁気光学効果

このモデル図には落雷モニタリングシステムの磁気光学効果で重要なすべての要素と変数が含まれています。光波Φの光強度は決まっており、光ファイバー経由で測定部に届きます。

測定部入力側の偏光フィルタP1は一定方向の光を直線偏光します。この方法で偏光した光波は媒質の電子を振動させ、偏光面の測定部媒質を通り抜けます。偏光面は磁気の影響を受けます。

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サージ電流の磁場は、媒質内の光波の偏光面を長軸方向に回転させます。回転方向は磁力線の方向、さらに電流の方向によって異なります。たとえば負や正の雷のサージ電流で異なる方向の磁力線が生じます。

電流Iが大きいほど磁場Bが強く、回転角βも大きくなります。光波は磁場B1で正転となり、磁場B2で逆転します。

2つめの直線偏光フィルタP2は測定部の出力側で入力側偏光フィルタに対して45度に取り付けられています。このため影響を受けない光波の50%だけが出力偏光フィルタを通過します。出力偏光フィルタを通過する光量は光波の回転によって異なります。これが計算可能な測定光信号となります。

測定結果と計算

測定結果と計算  

出力偏光フィルタを通る光量の変化

正の雷では偏光信号が正転します。二次偏光フィルタを通過する光量が50~100%に増加します。光信号の回転角が45度になると、正の落雷の測定値の100%になります。

負の雷では偏光信号が逆転します。二次偏光フィルタを通過する光量が50~0%に減少します。光信号の回転角が-45度になると、負の落雷の測定値の100%になります。

出力偏光フィルタを通る光量の合計が測定されます。通常、検出された雷サージ電流のパラメータは光量/時間の数列で求めます。具体的には最大電流(アンペア)、極性、雷電流峻度、電荷、固有エネルギーです。

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影響を与える変数

最も大きな影響を与える変数は、媒質の素材、光波長、媒質を通過する光経路の長さ、磁場の強度です。理論的な原理と影響を与える変数の詳しい説明は次のとおりです。該当項目をクリックすると詳細が表示されます。

電界ベクトルEとは影響を受ける光波の進行と位置を表します。矢印で表します(モデル図を参照)。

電荷キャリアのほとんどが自由に動くことができない弱導電性、非導電性、非金属製の物質を絶縁体と呼びます。これには気体、液体、固体があります。通常このような物質には磁力がなく、電界や電磁場の影響を受けます。

ベルデ定数Vは磁束密度単位ごとの回転に比例します。これは算出する絶縁体に対するファラデー効果の強度を表します。値は媒質の電磁波の波長によって異なります。

偏光面の回転角βは次の式で求めることができます。
 
                                                    β = V x d x B
 

dは媒質を通過する光経路の長さ、Bは磁束密度、Vはベルデ定数を表します。

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