PROFINETの診断コンセプトは基本的にPROFINETプロトコルの統合診断機能をベースにしています。デバイスがTCP/IP通信をサポートしていることから、診断にSNMP(Simple Network Management Protocol)やウェブサーバテクノロジを使用することもできます。
PROFINETの診断では、デバイスはエラーを明確にするために周期的にI/O転送を行います。これと並行して非同期通信でアラームを生成してコントローラに通知します。
アラームは次の2つに分類できます。
エラーコードの原因に関するテキスト情報はデバイス固有のGSDファイルにあります。これは、診断ツールですべてのエラーメッセージを読みやすいテキストで表示できることを意味しています。デバイスのエラーメッセージが詳細であればあるほど、コントローラやエンジニアリングシステムに表示される診断が正確になります。
柔軟なケーブル接続のネットワークで診断メッセージの正確な位置を特定するために、PROFINETはIEEEで標準化されているLink Layer Discovery Protocol(LLDP)を使用します。デバイスとデバイスに隣接する部品は接続されたままの状態でデバイス名とポート番号をLLDP経由で交換します。
デバイスデータ交換時のアドレス指定に使用するデバイス名はユニークであることが必要です。隣接部品に関する情報はSNMPまたはPROFINETプロトコルを使って読取り可能です。
ネットワークのすべてのデバイスがLLDPをサポートしていれば、診断ツールに正確なトポロジイメージが表示できます。この場合、エラーメッセージをデバイスやポートに直接表示できます。
このフィールドバスシステムは通常のPROFINETメカニズムのほかにも役立つ機能を提供しており、Simple Network Management Protocol(SNMP)は世界的なネットワーク管理用Ethernet標準になっています。
SNMPエージェントはSNMPトラップなどのエラーメッセージをSNMPマネージャやトラップレシーバに送信し、PROFINETデバイスで動作します。トラップレシーバでメッセージを表示したり、SNMPで他のデバイス情報を変更することができます。
ウェブサーバでも診断ツールを使用できます。現在、多くのデバイスにウェブサーバが組み込まれています。ウェブサーバはPCプラットフォーム上で標準的なブラウザとHTTPからデバイスの診断ページを直接呼び出すために使用します。どのメーカーにも診断情報に最適な表示ツールを提供し、PCプラットフォームに診断ツールをインストールする必要はありません。
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